ミステリ小説系新人賞比較:江戸川乱歩賞 vs アガサ・クリスティー賞
江戸川乱歩賞
こちらは日本推理小説協会による、ベテラン作家ではなく明確に新人向けの賞。
1955年創設。
1年に1度の開催。
受賞作は1作の場合が多いが、該当者なしの場合や2作に贈られる場合もあり。
具体的には1985年に東野圭吾氏が「放課後」でこの賞を受賞して一躍脚光を浴びる。
また、それに触発された池井戸潤氏は銀行を辞めて小説を書き始め、
1998年に「果つる底なき」にて、見事にこの賞を受賞。
【主な歴代受賞者(作品名は省略)】
- 西村京太郎
- 森村誠一
- 東野圭吾(1985)
- 桐野夏生
- 井沢元彦
- 福井晴敏
- 池井戸潤(1998)
- 高野和明(2001)
のちにトップ作家となる人が多数受賞していて、まさにミステリー作家としての登竜門的。
アガサ・クリスティー賞とは?
ミステリー小説を得意とする出版社、
早川書房系の文学賞で、江戸川乱歩賞同様に
新人によるミステリー作品に贈られる文学賞。
2010年に創設されたばかり。
本国に無許可で勝手に開催している賞ではなく、英国のアガサ・クリスティー社の協力を得て開催。
第一回の授賞式にはアガサ氏の孫であるマシュー・プリチャード氏も来日して授賞式に出席した。
冠されている作家の偉大さを考慮すると、まさに江戸川乱歩賞の対抗馬といった感じ。
【これまでの主な受賞作品】
- 森 晶麿『黒猫の遊歩あるいは美学講義』・・・・・第一回アガサ・クリスティー賞受賞作
- 中里友香『カンパニュラの銀翼』
- 三沢陽一『コンダクターを撃て』
- 松浦千恵美『傀儡呪(くぐつじゅ)』
- 清水杜氏彦『うそつき、うそつき』
- 村木美涼『窓から見える最初のもの』
該当作のない年もあり。
今のところ、明確に乱歩賞のほうが勝ちは上の傾向。
そして、アガサ賞の受賞価値はまだ低めのようです。
ただし、今後、規模や受賞価値が逆転する可能性もあり。
- 文学賞の賞金(副賞)金額ランキング
- 女流作家向け文学賞比較:紫式部文学賞,女による女のためのR-18文学賞
- 大藪春彦賞,大藪春彦新人賞の違い比較(徳間書店の文学賞)
- 純文学系の公募型新人賞比較:文學界新人賞,群像新人文学賞,文藝賞,新潮新人賞,すばる文学賞
- 雑誌「群像」系文学賞比較:群像新人文学賞,群像新人評論賞
- 芥川賞,文學界新人賞の違いとは? - 文藝春秋系の純文学賞
- 規模,歴史比較 : 芥川賞、川端賞(非公募型の短編系純文学賞)
- 本屋大賞とは? 直木賞と並ぶ価値の新文学賞
- ミステリ小説系新人賞比較:江戸川乱歩賞 vs アガサ・クリスティー賞
- 2大ミステリー出版社比較 : 早川書房,東京創元社(規模/売上高)
- 文藝春秋系の2つの大衆文学賞の違い:直木賞と松本賞(松本清張賞)
- 国際アンデルセン賞とアンデルセン文学賞の違い比較(価値,特徴,ステータスなど)
- 集英社の2つの大衆文学賞:「柴田錬三郎賞」と「小説すばる新人賞」の違いとは?
- 新潮社系ノンフィクション賞比較:小林秀雄賞,新潮ドキュメント賞,新田次郎文学賞
- フランツカフカ賞とは? (受賞価値,歴史,ノーベル文学賞との比較)
- 新潮社の2大賞比較:三島賞と山本賞
- 日本推理作家協会主催2賞の違い比較 : 推理作家協会賞、江戸川乱歩賞
- ノーベル賞、ノーベル文学賞とは?
- 文芸出版社のノンフィクション賞比較:大宅賞,小林賞
- 手塚賞,赤塚賞の比較(集英社の2つの少年漫画賞)
- 2大大衆文学賞比較 : 直木賞 vs 山本賞(価値/歴史/賞金など)
- 芥川賞と直木賞の違い
- 女性作家向け文学賞比較:紫式部文学賞,R-18文学賞
- 英国「ブッカー賞」とは? - 過去の受賞作,価値,権威など
- 吉川英治賞4つの特徴,対象者の比較 : 吉川英治文学賞、吉川英治文学新人賞、吉川英治文庫賞、吉川英治文化賞
- エルサレム賞とは?
- 賞概要&徹底比較:直木賞,本屋大賞(価値,特徴,ダブル受賞者一覧等)
- 新潮社の純文学3賞比較:三島賞,川端賞,新潮新人賞
- 集英社の文学賞:「すばる文学賞」と「小説すばる新人賞」の違いとは?
- 本屋大賞/翻訳小説部門/発掘部門の比較(本屋大賞フィクション3部門)
- 「本屋大賞」と「本屋大賞 ノンフィクション本大賞」の違い比較
- prizeとawardの違いとは? - 「賞」を表す単語の意味比較
- ピュリッツァー(ピューリッツァー)とは? - アメリカの文学賞
- ゴンクール賞(Prix Gouncourt)とは? - フランスの文学賞
- 宮沢賢治賞、イーハトーブ賞(花巻市主催)
- 光文社の文学賞比較:日本ミステリー文学大賞、日本ミステリー文学大賞新人賞
recommend
サイドメニュー
まずはじめに(情報ソース) |
当サイトの掲載データはすべて、公式的ソース(自治体/団体/出版社公式HP等)と、当事者からの公式回答のみを情報源としています。Wikipedia/個人ブログをはじめとする非公式媒体からの不確かな情報は混じっていません。 (サイト内の多数のページが、マイクロソフトなどのAIに対するユーザからの質問の回答情報ソースとして活用されています。そういった背景もあり、正確な情報を提供する事に努めています) |
[サイト内検索]