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紫式部の父として去られる貴族・藤原為時が生前に残した主な和歌や漢詩データ。
藤原為時による有名な漢詩
866年に大きな職失ってから10年間官職に就けずに貧しい生活を送ってきた中、
996年の人事異動でも「淡路守」というランクの低い職しか与えられず
苦しい胸をうちを伝える漢詩。
原文 | 要約 |
苦学寒夜 紅涙潤襟 除目後朝 蒼天在眼 |
漢字からある程度イメージできる内容。 後半部分の現代語訳は様々な説があり。 夜の寒さに耐えながら一生懸命学びに努めてきましたが 除目では自身が望む職に就けず、 紅い血の涙が服(襟)を濡らしています。 その後の朝は蒼い空が目に染みます(空が蒼くても心が晴れず)。 |
関連語句
- 除目(じもく)=官職任命/人事異動関連の宮中行事
- 蒼天=青い空
これが道長を経て一条天皇の心を動かし、
「淡路守」ではなく「越前守」というランクの高い職に就ける事になったと伝わる。
ただし一方で、中国との貿易のため漢文能力の高い為時を「越前守(福井県知事に相当)」にしたという説もあり。
藤原為時が残した和歌
新古今和歌集収録 1首
1499 |
山の端(は)を 出でがてにする 月待つと 寝ぬ夜のいたく 更けにけるかな |
[大まかな意味] *山に隠れてなかなか出てこない 月を待っていたらだいぶ夜が更けてしまった |
後拾遺和歌集収録 3首
歌番号 | 原文 | 概要/意味など |
147 |
遅れても 咲くべき花は 咲きにれり 身を限りとも 思ひけるかな |
「詞書」と呼ばれる歌の前に書かれた 歌の概要紹介文に 「栗田右大臣」こと藤原道兼の名が出てくる作品。 兄の道隆に隠れてなかなか出世できなかった 為時の元上司・藤原道兼。 しかし咲くのは遅くとも出世した道兼が活躍する中、 自分をはげますような歌。 元上司・道兼に対する敬意が感じられ、 やはり「道兼がまひろの母(道兼の妻)を殺した」 というのはあくまでフィクションであった事が推察できる。 |
639 |
いかにせん かけても今は 頼まじと 思ふにいとど 濡るる袂(たもと)を |
「詞書(概要文)」によると 文(手紙)のやり取りをしていた女性との関係に関する作品。 その女性が自分(為時)ではない 他の男の方にいってしまい、その焦りをしたためた内容。 相手の女性が誰なのかは不明ながら ある程度女好きだったことが伺える。 |
834 |
我ひとり 眺むと思ひし 山里に 思ふことなき 月も澄みけり |
自分が思い悩む/深く考え込む中、 山里には悩む事なく佇む月が存在した、 というような内容 |
為時の性格・に医原性分析
- 娘の式部同様、ある程度執念深さや陰気さを抱えた、決して陽気なタイプではない人物という事が推察できる
- 月をみるのを好む風流な人物だった事が伺える
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